「危機感」と「期待感」の間

2003年7月23日

今の仕事をする前は、ずっとOLをしていたわけですが、前回の内容のように決して好きでやっていたわけではなかったので、ご多分にもれず、どうにか脱却して自分の好きな仕事をしようと思って、時間を見つけてはあれこれ習い事などをしていました。油絵、洋裁、ライター、フラワーアレンジメント、絵付け、エレクトーン等々、どれも興味があって好きなものをやってはいたのですが、どれも最終的に仕事にするというところまでは、なかなかたどり着けなかったのですよね。よくアロマが大好きでこの仕事をはじめたのですか?と聞かれるのですが、もちろん好きなモノのひとつではあったのですが、毎日とっかえひっかえいろんな精油を炊いたりしたり、自分でブレンドオイルを作ったりするほどのマニアだったわけではないのです。でも自分の中で、もしこれが仕事にできなかったら、もう先はないかも・・という変な危機感や、もしかしたらこれはいけるかも?!というまたまた変な期待感は何となくあったのを覚えています。
芥川龍之介の「可能」という詩の中で「われわれはしたいことのできるものではない。ただできることをするものである」というくだりがあるのですが、まさにこんな感じですね。やったらたまたまできた、しかも面白かったと、いうのがアロマの仕事に対する実感です。もちろん今は自分の天職と思っていますし、一生続けていきたいと思っています。
とにかく、ほんと、人間はやってみなければわからないし、どんなに好きなことでも仕事にできるかどうかはまずはやってみなければわからないということです。そういう意味では「可能」の詩はまさに言い得て妙ですね。

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