白川郷とコミュニティ

2014年6月19日

6月上旬に、八ヶ岳~白川郷~白山神社~位山という、山梨、岐阜、石川にまたがる長距離の旅に行ってきました。
白川郷には大麻のおがらがかやぶき屋根に使用されていることから、実際に目で見てみたいと思い訪れましたが、実際、合掌造りの家には、ほとんどが使用されていました。
また、そこから、かやぶき屋根について調べていくうちに、「結」という文化があることにたどり着きました。
「結」とは、30年に一度、かやぶき屋根を葺き替えることを言いますが、昔は、村民全体でお金のやりとりなしの善意のみで行われていた作業です。
それが、世界遺産登録後は、村民全体の「結」は、登録後13年後に行われた400人規模の「長瀬家」のみで、その後は行われていないそうです(小規模はあり)。
理由は、かやぶき屋根の家を維持できなくなって手放してしまう人の増加や、職人の減少、外部への委託(但し3000万円もかかるそう!)だそうで、しかも新しい合掌造りの家は法律上建てられないことになっているので、今後も、維持か減少の2択しかないそうです。
したがって、様々な近代化の波により、「結」という助け合い精神の基本である「おかげさま」も減少しているのが現実のようです。
現代の家は、構造的にも廊下で部屋が分離されてしまっており、家族間のコミュニケーションも希薄化していますが、戦前の家の形態には廊下はなく、部屋がすべてつながっていますので、おのずと分け隔てない「つながり」精神が芽生えていたのかもしれません。
また、白川郷の人たちは、浄土真宗の影響から先祖をとても大切にしていて、合掌造りの家に生まれてきたことを誇りに思い、この村に生まれた若者は一旦外にでても、また戻ってくることが多いそうです。
「長瀬家」の当主の方が、TVのインタビューで「この家は自分の家であるようで自分の家ではない」とおっしゃっていたのが印象的でした。
白川郷を訪れて、昔の日本人は精神面はもちろんのこと、衣食住のあらゆる面で優れた生活をしていたというのがよくわかりました。
厳しい自然環境が、外に依存しないで内部で自立して生きる知恵をおのずと育ててくれたのだと思います。
また、この「結」の精神が、直観的にこれからのコミュニティ社会(自給自足の循環型小規模共同体)創成に向けて、とても重要なカギになっていると感じました。
そういう意味でも、白川郷は、これから訪れる小規模共同体のひな形となるもっとも古くて新しい先進的なコミュニティといえるのかもしれません(^o^)